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2012年12月 2日 (日)

グリコアーモンドチョコの様な小説(「横道世之介」 吉田修一)

吉田修一さんの「横道世之介」を読みました。出版された当初話題になっていたし、良く分からんタイトルに惹かれて物凄く読みたかった一冊でした。今年初めに「静かな爆弾」という素晴らしい吉田作品に出会っているだけに期待大でした。物語はバブルの時期。その時代に大学生となった、何処にでもいる様な横道君が主人公。彼の一年を一月ごとに区切って物語にしてあります。最初と最後に現在の話が織り込まれ、それぞれ関係のあった人物が彼との想い出を振り返る感じのシーンも挟み込まれます。取り立てて何か大きな事件が起こるわけでもなく、平均的なあの時代の大学生の生活が淡々と書かれています。バブル時期大学生というのは私と同じ。でもそんなにあるある感は感じませんでした。読みやすいし相変わらず上手い文章は流石ですが、騒ぐほどの内容ではない気がします。良い言葉があったので書いておきます。(私たちみたいに豊かな国で生まれ育った若い男と女が別れる理由に、馬鹿みたいな事以外の理由があると思えないけど)凄い言葉ですね。でも何かバブルの時代を象徴している様な一文でグッと来ました。

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