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2012年3月 9日 (金)

らしいけど、らしすぎ(「ランプコントロール」 大崎善生)

久々に大崎善生さんの長編恋愛小説「ランプコントロール」を読みました。五年間付き合った彼女との穏やかな生活。先には結婚だけという状況。しかし主人公の僕に突然ドイツへの単身赴任命令。何度も話し合いをした結果、別れて別の道に。ドイツでの三年間。素敵な彼女も出来、面白おかしく暮らし帰国。そこで知らされた元彼女の現状。彼が導き出す結論は。といった感じの内容です。まー何時もの大崎節といえばそれまでですが、これが好きで読んでる方が多いのですからいいのです。ただ今回の話はちょっと薄いかな。おまけに何となく先が読めてしまったのが残念。らしくていいんですが、らしすぎで残念でした。それでもいい言葉があったので書いておきます。元の彼女の大好きだったクロスワードになぞらえた言葉。(言葉と言葉がクロスすることによって新しい言葉がうまれていくように、僕と彼女は感情と感情、あるいは肉体と肉体を交差させながら新しい豊穣な何かを旨い出していった)そして、自分達が別れた後の会話を想像するシーン。(私達がこうして五年間付き合ってきてやってきたことは、きっと地上絵を描いているような事なのかもしれない(中略)今はわからない。そこに何があるのか。(中略)でも、いつか。いつの日にか突然に分かる日が来るのよ。地上絵が1900年代に飛行機が飛ぶようになって初めて発見されたように)恋愛はもしかしたら、終わってから何年か後に、その時の意義が本当に分かるのかもしれない。深い言葉です。

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