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2011年11月11日 (金)

結局は血は争えない(「いつかパラソルの下で」 森絵都)

森絵都さんの2005年の作品「いつかパラソルの下で」を読みました。森さんの作品は「永遠の出口」と直木賞受賞作「風に舞いあがるビニールシート」「月のふね」以来の四作品目です。森さんの作品は内容というより文章表現で楽しむ作家さんです。繊細で透明感があり、そこはかとない温かみを感じる文章表現。読んでいてホンワカします。でもかといって優しい道徳の様な話ではなく、人間の暗部もキッチリ描いてある所が凄いんです。元々児童文学出身の作家とは思えません。「永遠の出口」から完全に脱皮した感じがありますね。この作品も厳格な父親に育てられた事により歪んだ人生観と性の認識をもった女性が主人公。自分が可笑しくなったのは総て父のせいだと思い込んで日々生活していました。そんな父があっけなく亡くなり、その後にあの厳格な父が会社で部下の女性と不倫をしていた事が発覚します。それをキッカケに父の過去を辿る事になります。その過程で分かる事実。そしてその事で気がつく自分の本当の心。悲しくもハートフルなお話です。何気ない話を大人の御伽噺に作り替える森さん。流石です。

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