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2010年11月26日 (金)

医者にだって家族が居る(「神様のカルテ2」 夏川草介)

映画化もされ話題の「神様のカルテ」の続編「神様のカルテ2」を読みました。作者は夏川草介さんです。今回も前作と同じく365日24時間営業の地方の病院が舞台です。連作短編となっていますが、今回は小狐先生と言う医者の死を巡る話の為の連作集といっても過言ではないです。細かいストーリーは書きません。読みたい方は読んでみてください。不覚にも私は後半涙が止まりませんでした。いい言葉が沢山あったので書いておきます。「人は必ず死ぬ。わしらがどんなに手を尽くしても、人間は二百才までは生きられへん。いかに生きるかばっかりが吹聴される世の中やけど、いかに死ぬかちゅうこともきっちり考えるのが医者である」確かどう生きるかばかり世の中では叫ばれますが、どう死ぬかも大切です。「思えば人生なるものは、ささやかな受け渡しの繰り返しなのかもしれない。生まれた以上、いずれかは死ぬのが理である。人に限った事ではない(中略)そんなせせこましい理屈の中でも、何かを受け取り、次へとつないでいくのが人だとすれば、それはそれで愉快なことであるのかもしれない」生きる事が軽くなる言葉ですね。この様に、この本の中では常に死に対しての会話が繰り返されます。だからといってマイナスな気分なるかというとそうではない。死に向き合うことで生の素晴らしさが浮き彫りになってくる。作者の意図する事でしょうが、本当の上手い。前作はホドホドの感想でしたが、今回は相当レベルUPしてました。お勧めです!

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