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2010年10月22日 (金)

久々に泣ける良作(「終着駅」 白川通)

白川通さんの「終着駅」を読みました。記憶にある白川作品は大ヒット作「天国への階段」だけなので、これで読むのは二冊目です。「天国への階段」は確かに良く出来た力作でしたが泣けた印象はありませんでした。さてこの作品はどうでしょう?過去のバイク事故で恋人を亡くし、やけになりヤクザの世界にドップリ浸かって生活している主人公。生きている価値など微塵も感じない為命知らずで名が通っています。それは生に固執しない生き方の表れです。そんな折目の見えない女性と出会い気持ちが変わっていきます。しかし自分はヤクザ、その上彼女の目が見えなくなった事故は、自分の組が起こした事件だった為、本当の事を打ち明けられません。それでも気持ちが惹かれ、ヤクザから足を洗う決意をした矢先、過去の因果が主人公の人生を巻き込んで行きます。果たして未来は?と言う感じのストーリですが、別段新しい感じではないです。しかし主人公が選ぶ終着駅に号泣するほどのラストを迎えます。人は生に固執しない時は中々死ねない。そして生きたいと願うと死が寄り添ってくる。不思議ですね・・・。ありふれた話ではありましたが、白川さんの筆力でグイグイ読ませます。そして男なら号泣間違いなしです。最後に印象深い言葉があったので書いておきます。「この道に入ったら、ヤクザ稼業の是非を自分に問うことだけはやめにしておけ。命取りになるぞ」凄い言葉ですね。ヤクザ稼業だけでなく自分のやっている職業の是非を深く考えたら、やはりその仕事は中々続けられないのかもしれませんね。私の本業日本酒専門店も同じです。求められているのか?ないのか?そして必要なのか?不必要なのか?意味があるのか?無いのか?考えると分からなくなります。なので自分に問うことはやめます。

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