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2010年9月 9日 (木)

コンセプトはいいし、今の風潮にもピッタリだけど・・(「東京自然農園物語」 山田健)

古本屋めぐりで何気に目に留まった一冊。山田健さんの「東京自然農園物語」という一冊です。作者もタイトルも全く聞いた事の無い本だったんですが、ここ数年有機農法に興味があるので興味がわき読んでみました。東京には珍しくオンボロで格安なアパートに住む住人四人が主人公。ヤクザ・場末のホステス・落ちこぼれ学生・コピーライターと年齢も職種も様々です。しかしある日を境に四人の人生が動きだします。アパートの大家が亡くなり、何故か彼ら四人に4000坪の相続人の遺言が残されていたんです!さー大変、こんな美味しい話はないとテンション上がりまくるんですが、やはり世間は甘くない。ひとつだけ条件があるんです。それは大家さんが残した畑で有機農法を5年間続ける事。勿論堆肥は自分達の排泄物を使う事。そして一人でも欠けたら無効になるとの条件。ここからのドタバタしながら苦労しながらの有機栽培の模様が淡々と描かれています。プロットは最高だし、主人公達もそれぞれ個性があって面白い。その上現実世界も有機農法が盛んなんで風潮的にもピッタリなんですが、今ひとつ物語が盛り上がっていかない。非常に惜しい!もう少し泣かせるとかワクワクさせるとか小説的な味付けがあったらもっと面白い作品になったと思うのですが・・・。でも経歴をみれば仕方ないと納得。作者はサントリーの社員で、小説が本業ではないんです。そう考えれば良く出来た作品です。小説としてというよりも、有機農法や自然に興味のある方が読めば充分楽しめると思います。

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