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2010年8月12日 (木)

良い人が書いた良い人達ばかりが出てくる作品(「小暮写真館」 宮部みゆき)

宮部みゆきさんの久方の現代小説「小暮写真館」を読みました。700Pの書きおろし超大作です。今回は昔写真館だった古い家に引っ越してきた家族を中心にしたハートウォームな物語です。四話の中篇から成り立っているんですが、どの話にも心霊写真や不思議な話が登場します。でもかといって怖い話では全くなく、その謎を解明する事で浮かび上がる複雑な人間模様を描き、最後はええ話で終わる感じです。まー宮部節といえば宮部節。上手いと言えば上手い作品です。でも泣けるほどの感動は無いし、ミステリーとしての上手さも無い。でも決して駄目な作品ではない。不思議な作品です。一ついえるのは大長編の割には、落とし所が弱いのかな?長々読んだ割には結末がホノボノしすぎな点が、今ひとつこの小説の評価を高めていない気がします。それでも今回も印象に残った言葉がありますので紹介します。ひつとは(葬式ってのは、故人の生き方にはまるで関係ない。残された人間の本性を暴く場なんだ)です。確かにその通り!と思います。そして最大の名言はこれです。(ある時、ある場所で、ある人に、自分にとってとても大切なことを知ってもらいたいと思う(中略)けどね、それを知ってもらったら、もうそれまでのような距離感ではいられない、ということがあるんだよ)深い一言です。秘密と言えば大げさかもしれませんが、やはり人との付き合いの上で言わなくても良い事は存在する。聞いてもらって楽になりたい気持ちも理解できるが、余程の深い繋がりが無い限り微妙に距離感は変わるんでしょうね。しかし大切な人には総てを知ってもらいたいという願望も理解できます。難しい問題ですね。誰もが大きい小さいに限らず感じる事ではないでしょうか?宮部さん名言です。

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