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2010年6月20日 (日)

売れる為にはミステリーか?(「冬の砦」 香納諒一)

重厚で王道のハードボイルド作品を書ける稀有な作家香納諒一さんの「冬の砦」を読みました。前回読んだのは「贄の夜会」というサイコ系のミステリーだったのに驚いたのですが、今回の作品も正当なハードボイルドではなくミステリー色の強い作品でした。とある理由があり警察を辞職した主人公は現在有名な進学高校の用務員兼柔道部の顧問として働いています。日課の朝のランニングの際に全裸の女子高生の死体を校庭で見つけることからが物語りは唐突に始まります。その後はお決まりの展開。調べていくうちに発覚する、学園の汚職や生徒の秘密。どんどん謎は深みにはまっていきます。謎の解明と平行して自身のアイデンティテイーを取り戻す主人公。この辺りはハードボイルドの色合いもにじませます。しかしやはり全体通すとミステリーと言ってもいいと思います。前作・今作とミステリー作品を連発した香納さんですが、個人的には王道ハードボイルドを書いて欲しい!しかし世間の評価は別みたいで、ガチガチのハードボイルド小説の時は評価が低かったのに、このこのミステリーに作品は「このミス」でも二作品とも20位入賞。ん~仕方ないか!やはり世間はハードボイルドを求めていないんですね。考えれば30年も前に沢田研二が「ボギ~あんたの時代は良かった」とハードボイルドは終わった事を唄っていたんですよね。今やハードボイルドは歴史の中で輝く遺跡のような存在かもしれません。でも香納さん次回はコテコテのハードボイルド書いてください。お願いします。

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