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2010年5月20日 (木)

二匹目のドジョウは居なかった(「ジバク」 山田宗樹)

山田宗樹さんの「ジバク」を読みました。ジバクは(自爆)であり(自縛)を意味する感じのダブルミーニングなので敢えてカタカナにしてあるんでしょう。主人公は42歳のエリート。外資系の会社で活躍し、年収2000万を稼ぎ超美人の妻と悠々自適の生活を送ってます。しかし同窓会で再会した片思いの同級生との出会いが総てを変えていきます。不倫・解雇・離婚・詐欺・保険金殺人と、本と漫画のような転落人生を転がり落ちていきます。ここまで来るとリアル感全く感じません!なのでこれだけ悲惨な人生を読ませられても、身に詰まる感覚は無く、逆に笑えてきます。これでもか!という位の怒涛の展開で終焉を迎えます。作者の出世作「嫌われ松子の一生」の男性版といった感じですが、松子が悲惨な人生を送りながらも、キャラクターがイキイキと動き回った印象があるんですが、今回の主人公はキャラが全く動き回らなかった感じは否めません。やはり二匹目のドジョウはそうそういません。山田さんは結構社会派の作品を連発していましたが、どれも消化不良感がありました。それでは世間に認知された手法をもう一度といった感じで書いたんでしょうが、残念ながらそうは問屋が卸さない結果でした。筆力はあるので最後までサクッと読めます。次作に期待。

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