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2010年2月12日 (金)

映画がヒントになる作家さん(「安政五年の大脱走」 五十嵐貴久 )

五十嵐貴久さんの「安政五年の大脱走」を読みました。今や新作が出ると平積みで置かれる人気作家さんとなりましたが、私は縁あってデビュー作から読んでます。何故かこの作品だけ未読だったんです。時代物が余り好きではないのが遠ざけていた原因かもしれません。しかし一作だけ読まないのも気持ち悪いので読みました。時代物とはいってもそれ程実際の歴史の話は関係ないので難なく読了しました。タイトルからも分かるように脱走ものです。囚われた姫を助ける為に、小さな藩の男達が自分達の牢屋から横穴を掘って脱走計画を実行すると言う話です。脱走話など何も新しくないし、これといってひねりもないので斬新さはないです。しかし読んでいるとどうしてもアメリカ映画の名作「大脱走」のシーンが頭をよぎります。三本穴を掘る所、掘った泥の処理の仕方、そして途中で岩盤が崩れるシーンなど、全く同じ状況が描かれます。物まねと言えばそれまでですが、五十嵐氏は多分映画が大好きなんだろうと感じられるので、これはありだと思います。思い起こせば、デビュー作「リカ」は(危険な情事)風だし、「TVJ」は(ダイハード)風、そして「Fake」は(スティング)風、「パパと娘の七日間」は(転校生)風でした。映画から創作のヒントを得る作家さんなんだと実感しました。何時もの如く読みやすく映像化向きの内容ですので、万人向けだと思います。

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