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2010年2月11日 (木)

違った顔も見せてくれました(「デス・ネイル」 森山東)

「お見世出し」という作品で日本ホラー小説大賞短編賞しデビューした森山東さんの受賞後の初作品集「デス・ネイル」を読みました。デビュー作が京都の舞妓さんを舞台にした話や、何処か郷愁をそそる懐かしい系のホラー小説でした。こういった系のホラーがこの時期流行ました。朱川湊さんや恒川光太郎さんが先にこの分野で活躍をしていました。三番目となると余程実力がないと難しいなーと勝手に感じていたら、この二作目ではがらっと作風を変えてきました。体中に爪が生えると言う奇病をメインにした表題作や幸運を呼ぶと言われるアロワナの奇妙な伝説など、話は現代的になっています。そしてただ怖いだけでなく人間の心の闇に潜む欲望や悪意をじんわり浮き彫りにしてあります。この辺りは森山さんの持ち味ではないでしょうか。後けっこう映像が浮かぶ物語が多い気がするので映画化なんかも似合っているかもしれません。短編での実力は充分感じられるので次作は長編を望みます。

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