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2010年2月 5日 (金)

汗臭くない格闘技小説(「Dojo~道場」 永瀬隼介 )

ドキュメンタリー分野から小説家へと転身した永瀬隼介さんの「Dojo~道場」を読みました。永瀬さんはドキュメンタリー出身らしく、デビュー当初はリアルに起こりそうな少年犯罪などをベースにしたクライムミステリー系のイメージが強い作家さんでした。しかし今回のこの作品は今までと毛色が違います。何と言うか軽快で爽やかです。タイトルから分かるように空手の道場を舞台にした小説です。会社をリストラされ職を失い、その時期にかつての伝説的な空手家の先輩に暫く道場の運営を任されます。本の一瞬のアルバイト感覚で始めたのですが、先輩は疾走(時折電話はありますが)、道場を閉めるわけにはいかず仕方なく後輩と道場の運営を続けます。その道場を軸にして起こる様々な事件を連作短編で描いてあります。勿論途中途中で息詰まる格闘シーンもありますが、その部分はさほど重要ではないです。本とは強いくせに優柔不断で影の薄い主人公を差し押さえ、個性的な脇役達が各話しで大活躍します。格闘ベースなのに何か爽やかな印象の読了感です。沢山の謎が明確にならないうちに終了を迎えたので、当然のように続編も既に出ています。今までの永瀬さんを想像して読むと驚きますが、これはこれでありですね。続編も何時か読みたいと思います。

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