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2009年11月 7日 (土)

フィジーに行った時を想い出しました(「真夏の島に咲く花は」 垣根涼介 )

今から12年前位にフィジーへ旅行した事があります。温暖な気候と透き通る海、そしてそこで育った温和な現地人の暖かさに物凄く癒されました。その時驚いたのが、観光人相手に商売をやっているのが殆どインド人だった事です。悲しい歴史からインド人は奴隷としてこの島に連れて来られ、その後もこの土地に定住し、才覚を発揮し商売を大きくしていました。そして何と私が帰国して直ぐクーデターが起こったんです!あの時は驚きました。後少しずれていたら正にクーデター真っ只中に放り込まれる形になったからです。その時のクーデターを中心にして若者四人の青春群像を描いた本を読みました。垣根涼介さんの「真夏の島に咲く花は」という一冊です。日本人男女二人とフィジアンの男子一人、そしてインド人の女性一人の四人が主人公です。それぞれが様々な問題を抱えながら、このフィジーで生活しています。日本人とインド人、フィジアンと日本人のカップルなんですが、ここに複雑な恋愛関係があります。フィジアンとインド人は元カップルで今でも心の何処かでお互いを意識する関係です。微妙な均衡で成り立っていたんですが、クーデターが起こった事で色々なバランスが崩れだします。さて四人の結末は?と言った感じの内容です(だいぶ端折りましたが)。クーデターはそれ程重要な要素として書かれないので、そんなに緊迫した話ではないです。フィジーの気候と同じくゆる~い話です。大好きな垣根作品としては平均点以下な感じです。自分自身がフィジーに行ったことがあるので懐かしく情景が浮かんだので最後まで飽きる事無く読めましたが、そうでない人には今ひとつな気がします。それでも幾つか良い言葉があったので書いておきます。「楽園など、どこにも無い。楽園は周りの人間と作り上げていくものだよ。場所なんかじゃない。そしてその人間関係がもたらす心の風景だ」確かにその通りです。もう一つズバリ言い当てている言葉があります。「日常の中にさりげなく転がっている大事な何かに気づいてしまえば、もうそれまでと同じ生活は送れない」これも本とズバリの言葉です。人と人が別れていく理由はこの言葉にあるのではないでしょうか?作品としてはもう一つでしたが、良い言葉は頂きました。

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