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2009年10月10日 (土)

人情味に溢れたミステリー(「新参者」 東野圭吾 )

出すもの何でも売れるブームから少し落ち着いた感のある東野圭吾氏の最新作「新参者」を読みました。東野作品の中ではガリレオシリーズについで登場の多い加賀恭一郎刑事の話です。今回は練馬署から日本橋署に移動になった加賀刑事が下町を散歩するように歩き回り事件を解決していきます。初め読み出した時は一話完結の短編集かと思ったんですが、読み進める内に連作短編集だと言う事に気付きます。下町のマンションで起こった殺人事件。その捜査の為気になる事をひとつひとつクリアーにしていく為、加賀刑事は昔からある下町のお店を聞き込みしていくんですが、本筋の殺人事件とは全く関係ない人情味溢れる話が一話の中に織り込まれていきます。しかしその中にちゃんと本筋の殺人事件につながる複線がひいてある辺りは流石に上手いなーと感じます。東野作品には何時も辛口評価の私ですが、この作品は十分楽しめます。正直加賀刑事の作品は総て読んでいると思うんですが、今までそれ程魅力的なキャラクターに感じなかったんですが、今回は物凄く魅力がありました。もしかしたらこの下町を舞台にした事で生まれたホンワカ感が良かったのかもしれません。この路線で今後行けばよいのではないでしょうか?下手にSFとかやらない方が絶対に良いです。全く背伸びせずに等身大で書いた印象のある一冊でした。

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