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2009年9月26日 (土)

過去に戻る事で幸せにはなれない(「リピート」 乾くるみ )

衝撃的な作品「イニシエーション・ラブ」で一気に話題の作家になった乾くるみさんの「リピート」を読みました。2004年の作品なので今更という感じですが、(イニシエーション・ラブを超える!)みたいなキャッチ・コピーがあったので読んでみました。大筋はケン・グリムウッドの名作「リピート」で、味付けにこちらもアガサ・クリスティーの名作「そして誰もいなくなった」がしてある感じ、と解説にあります。普段からミステリー好きと公言している私ですが、古典は殆ど読んでいないので両方とも未読です(アガサは映画では観た気がします)。さて内容ですが、彼女に振られたばかりの主人公の男性はある日不思議な電話を受けます。名も知らぬ男からの電話で「○日の○時に何処そこで震度幾つかの地震が起こります」と。単なるいたずら電話と思っていたら本当にその通りの事が起こります。驚愕していると同じと男から再び電話があり、実は自分は過去に戻る事が出来る(リピーター)だと告白されます。自分が選んだ10人の人間だけ過去に戻していると告げられます。色々考えた結果(リピート)を決意します。決行当日男の話通り10人の男女が同じ様に(リピート)をしに集まります。そして本当に過去に戻ります。ここまでは完全にSF小説です。過去に戻った10人は結果の分かっているギャンブルで儲け、やり直したかった過去の出来事を塗り替えていきます。しかし何故か一人死に二人死に、遂には完全に殺人と分かる事件にまで巻き込まれていきます。果たして犯人は?と後半は完全に謎解き犯人探しのミステリーとなっています。読了感としては普通でした。「イニシエーション・ラブ」の衝撃を期待すると肩透かしですが、よく出来た小説だとは思います。ただ色々詰め込みすぎてSFとしてもミステリーとしても中途半端な感じは否めないです。個人的に面白かったのは、実際にはフラれた彼女を過去で逆にフルんですが、彼女の主人公に対する執着が尋常じゃないんです。実際は自分かフル分けですから、思い入れなど無いはずでは?と思うのですが、人生などちょっとしたキッカケで立場が変わる事が良く分かる瞬間でした。今自分が(リピート)出来ると言われたらするだろうか?しないでしょうね。何故かと言うと今の人生が大好きだからである。強がり・・・。

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