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2009年7月 4日 (土)

やはりホラーものはデビューし易いのか?(「夏光」 乾ルカ )

「リング」がきっかけとなった一時期のホラー小説ブームは下火を迎えていますが、未だに新人作家のデビュー作は結構ホラー小説が多かったりします。書きやすいのかな?それてもウケをとりやすいのかな?真相は分かりかねますが、良質なホラー小説を書ける作家は将来伸びるのは間違いないです。第八十六回オール読物新人賞を受賞作「夏光」を読みました。著者はこの作品がデビュー作となった乾ルカさんです。このミスの新人賞紹介のコーナーでかなり褒めてたので記憶の片隅に残っていましたが要約読むことが出来ました。受賞作であり表題作である「夏光」を含めて6編の短編から成り立っています。確かに受賞作のレベルは高いと思います。新人離れした筆力と表現力は流石受賞作だなと感心します。しかしその他の書きおろし作品が今ひとつパワーが足りない気がします。一応総ての作品がホラーという括りになるんでしょうが、どの話も怖さなど全く感じません。不思議で何処か哀愁漂う感じです。こう表現すると先にデビューしている恒川光太郎 朱川湊人さんの二人を思い起こさずには居られません!二人とも不可思議な話をベースにして哀愁や郷愁を感じさせる作風です。この二人にはデビュー作から脅威の才能感じさせるものがありました。現に朱川さんは既に直木賞受賞。恒川さんも直木賞候補にあがり何れか必ず受賞するでしょう。乾さんにここまでの才能を感じたか?と言われると正直そこまでは感じ取れる事はありませんでした。しかし最後に掲載された「風、檸檬、冬の終わり」という作品には何か大化けする可能性の芽は感じられます。それはホラー作家としての大成予感ではなく、純文学風の匂いの作風での大成を感じさせます。何せ未だ一作目決め付けるのは早いです。明日は二作目の長編について書きます。

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受信: 2009年7月 4日 (土) 10時26分

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