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2009年5月16日 (土)

殺人より酷いラスト(「夜明けの街で」 東野圭吾 )

妻子のある人が恋愛をする事を何時の時から(不倫)と呼び出したんだろう?広辞苑によれば(不倫)という言葉の元々の意味は、(人道にそむくこと)だそうで、男女間の禁断の恋愛の意味ではないみたいです。しかし昨今では(不倫)は男女間の禁断の恋以外の意味合いでは使われることが無いほど、(不倫)という言葉はある意味一方向で定着しています。ミステリーの味付けとしても今や(不倫)は定番で様々な作家が取り上げています。東野圭吾さんの「夜明けの街で」も珍しく(不倫)を軸にしたミステリーでした。どちらかと言えば東野さん書く男女関係は純粋なものが殆どな印象なのでテーマ的には意外でした。前情報なく読んだので、中盤過ぎまで(不倫)話しか書かれないので、このまま恋愛話で終わる小説なのか?と変な意味でドキドキしましたが、そこは問屋が卸さない!中盤からミステリー色が俄然強くなり、何故(不倫)を前半に事細かに描いたかがラストで分かる仕組みとなっています。まー何時も言うことですが流石に読みやすさは抜群です。一日でサクッと読了。その辺りの筆力は流石だと思います。しかし何も残らないです。ミステリーとしての謎も中盤でそれとなく読めるし、不倫小説としては全くドロドロした情念が感じられません。東野ファン層に顧慮したんだとは思いますが、本当の不倫はこんな甘いもんじゃないと思います。そして私が一番唖然としたのが謎解きのラストの部分です。15年前の殺人事件のある一つの仕返しをする為に(不倫)をしたという女性のセリフ。それは少し強引過ぎないか?まーこれがありだとしたら男性より女性のほうが本とは怖くて酷いという部分は同意できますが・・・。最近の東野作品の感想と同じく可も無く不可も無い印象でした。印象に残った言葉を一つ書いときます。「何もかも論理で説明できるのなら、この世はもっと味気ないと思ってしまうのだけど」不倫を肯定したかのようなセリフですが、ある意味真理はついてますね。

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受信: 2009年5月16日 (土) 12時06分

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