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2009年4月 4日 (土)

女60にして立つ(「氷の華」 天野節子)

一昔前は人生60年だったのに今や80年と言います。普通のサラリーマンだと60前半で退職となるので、残り20年もある計算です。その後の人生設計考えている人は少ないと思います。何せこれだけの不況時代に入ると何十年先の事よりも来年や来月の方に目が行きますもんね。でも確実に仕事は終わり第三の人生は訪れます。ここに一人の新人女性作家がいます。天野節子さんという女性です。彼女は62歳で「氷の華」で小説家デビューしたんですが、その背景には紆余曲折がありました。彼女は児童方面の仕事に人生の大半を費やしてきたんですが、60歳を目前にして何か違う世界の仕事も経験したいと思い夢だった小説を書き出したんです。苦労の末書きあげて賞に募集するも落選。普通はここで諦める所彼女は自主出版という形をとるんです。しかしその出版社が倒産。お金所か原稿さえ帰ってこないかもという窮地に追い込まれます。しかし女性は強い!これでも諦めず遂に幻冬舎ルネッサンスという自主出版社から遂にデビューを飾ります。それがジワジワ人気が出て親会社である(幻冬舎)からメジャーデビューとなり、挙句の果て米倉涼子主演でTVドラマ化までされるというサクセスストーリーを歩みます。凄いですね。裏に隠れたドラマが先行して耳に入っていたんですがこの度要約読むことが出来ました。一言で言えば王道ミステリーといった手触りです。正直新しさは全くありません。一昔前の社会派ミステリーといった感じです。しかしヒネッタ作品ばかりの昨今なので、何だか懐かしく安心して読める感じです。犯人は初めから誰分かった状態で物語が進むので、どう物語が変化していくのかワクワクします。その辺りも二転三転するのは新人ながら上手いなーと思わされます。相当本を読んできた感じがバリバリ出てます。但しそこは新人です。人物の描写には深みは足りない気がします。その点を除けば充分楽しめる作品となってます。これだけ話題になって売れても、作者である天野さんは次作も自主出版で出すと公言しているそうです。いやー60過ぎてからの第三の人生。チャレンジを忘れない姿勢には感服です。

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