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2009年2月21日 (土)

完成形では無いが新しい方向性を示した作品(「犯罪小説家」 雫井脩介 )

小説を書く人にとって物語りの内容は大きく二つに分けられると思います。一つは全くの想像による作り物の話、そしてもう一つは自らの経験や想いを何らかの形で物語りに仕立てるかどちらかだと思います。でも例え想像で書くにしても書いている最中は主人公になりきって書いているでしょうから、余程の役者の様な役柄入り込み度が強いか、自分の知らない心の底には何らかの願望があり、それが文章となって湧き出てくるのかもしれません。雫井脩介さんの最新作「犯罪小説家」を読んで何故かそんな事を感じました。主要な登場人物は三人。主人公は衝撃的な自殺をする物語書いた小説家。その物語にえも知れぬ狂気のオーラを感じ取り込まれていく新進気鋭の映画監督。そして小説の背景に見え隠れする過去にあったネットの自殺集団を追うフリーのルポライター。この三人の各々の視点で物語の謎が進んでいきます。別段物語りとして新しい点は見当たらないですが、エンターテイメント性ばかりが目立った今までの雫井作品と比べると実に濃厚な作品となっています。正直傑作「犯人に告ぐ」以降の作品は個人的には駄目・駄目でした(「クローズド・ノート」「ビター・ブラッド」)。多分まわりの反応もそんな感じだったのではないでしょうか?そこで新らしい方向性として出てきたのがこの作品な気がします。以前のファンには不評かもしれませんが私は大歓迎です。勿論完成形ではないと思いますが、底知れぬ魅力を秘めた作品な気がします。小説家が抱える過去。映像化の歳にそのオーラに取り込まれていく監督。そして出来上がった映像作品の持つ意味は・・・。非常に重たい終わり方ですが、いいのではないでしょうか?次作はもっと凄いの書いてくれそうです。期待大!

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