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2009年1月 4日 (日)

造花の蜜の魅力に惑わされる(「造花の蜜」 連城三紀彦)

昨年末の飯島愛に続き、偽メール事件の永田元議員の自殺が昨日ありましたね。飯島愛と同じく別段普段気にしている存在ではなかったですがこのご時世を象徴するかの様な自殺というケリの付け方には矢張り衝撃を受けます。丁度読んだ本に微妙に関連性を感じました。大御所連城三紀彦氏の「造花の蜜」という作品です。大胆にもミステリー業界では手垢にまみれまくった(誘拐)をテーマにしています。正直さわっちゃいけないテーマな気がしましたが、流石大御所今までに無い斬新な誘拐ミステリーを作り上げました。兎に角トリッキー、大ドンデン返しの連発。最近の連城ミステリーの特性が今回も満載です。読んでる途中で、この物語は本当にまとまるんだろうか?と心配になる程のイッちゃた感があります。しかしちゃんと着地します。おー連城さん凄い!と思っていたら何故か別の誘拐事件の話が続きます。?????。えーこれで終わりじゃないの?と不思議に思いながら読み進めると、もう一つのエンディングが。ん~この最終章はいらなかったので?という実感です。しかし連城氏はこの最終章に拘ったんでしょう。タイトルが示す「造花の蜜」の怪しい魅力にとり込められた二人の人物を書ききる為に最終章が絶対必要だったんだろうと思います。故にこの物語は誘拐ミステリーが軸にはなってますが、犯人という怪しい魅力を持つ存在に魅惑された人の物語として読ませたかった事がわかります。でも大半の人は誘拐ミステリーとして完結した時点で終わった方がしっくり来たと思います。その点を除いても凄い作品である事は間違いまりません!発売時期が悪かったので昨年のミステリーベストテンでは入賞すらなかったですが、もし早めに出てたら確実にベストテン入りしてたレベルな気がします。冒頭触れた永田元議員の自殺。彼も偽メールやそれを基にした自分の躍進という怪しい蜜に幻惑された結果の死な気がします。造花の蜜程魅力的で毒性が強いんでしょうね。

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