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2008年12月20日 (土)

後書きでやられる(「クローズド・ノート」雫井脩介)

映画化されたときの沢尻エリカ嬢の女王様発言がTVのワイドショウで余りにも話題になり、映画や小説の内容よりもゴシップネタばかりが先行して何か読む気をそがれていた雫井脩介さんの「クローズド・ノート」を読みました。雫井さんと言えば前作「犯人に告ぐ」でミステリーファンには大ブレイクし、この携帯サイトで連載された作品で一般の人にも一気に認識されました。エリカ嬢騒動に加え何やら甘い恋愛小説風なので余計に手が出なかったんです。それでもこの作品の後もヒット作を連発している事を考えると、読んでおかなければ行けないと感じ読んだわけです。内容は恋愛小説と言えばそうなんでしょうが、個人的には恋愛小説の部分はどうでも良い作品だと感じました。主人公は自分の住むアパートの押し入れの奥に、先の住人が忘れていった手紙やノートを偶然見つけます。読んでみるとどうやら学校の先生みたいで、生徒とのやりとりや学級通信などが書かれています。妙に元気をくれるノートなので何時の間にか読むことに没頭する主人公ですが、途中から彼氏の存在が登場します。ノートの彼氏登場と同じくして主人公にも気になる存在があらわれ、運命の成せる技かノートに書かれている事と現実が奇妙にリンクしていきます。果たして運命は何を見せてくれるのでしょうか?といった感じのストーリーなんですが、恋愛小説として読むとかなり薄い。高校生の書くレベルなんじゃないでしょうか?まーこんなものかと思い読了し、何気なく後書きを読むとそこに最大の驚きが存在しました。何と小説の中に登場するノートの内容は、雫井氏の実の姉(小学校の教員)の遺品から抜粋したという事実です。これには声が出ない程驚きました。早くして事故で亡くなられたそうで、遺品を整理していてノートや学級通信をみつけ何とか小説にしたいと思ったそうです。この後書きを読むとグッと作中のノートの意義が浮き上がってきます。恋愛小説の部分が薄く感じるのはそのせいだと気付きます。やはりこの小説は恋愛小説として読んではいけない作品なんです。作者の思い入れが強い作品だと思うので、小説としての評価は別段必要の無い気がします。それにしてもどう考えても主人公の役は沢尻エリカではありません。結局配役の段階で無理があったのかもしれませんね。

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