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2008年10月16日 (木)

音楽を小説で味わう(「辛い飴」田中啓文)

ジャズプレイヤー二人が日常生活に潜む謎を推理して説く推理小説の第二段「辛い飴 永見緋太郎の事件簿」を読みました。作者は田中啓文さんで、前作「落下する緑」の評判が良かったのかここに来て続編登場です。前作が色に拘ったタイトルだったのに対して、今回は五味つまり味に拘ったタイトルが総てに付いています。表題作「辛い飴」を筆頭に「苦い水」「酸っぱい酒」「甘い土」「塩っぽい球」「渋い夢」「淡白な毒」と総てに味がついています。前作と同じジャズ以外に全く興味の無いお惚けた永見が人の話を聞いているのかどうか分からない態を装いながらも、謎の真相をズバリ解くという連作短編集です。日常に潜む謎ですし、殆どが音楽がらみなのでビックリするような大事件は起こりませんが、飄々と謎を解く永見の姿が何かゆるくて癖になります。前作より作者の筆力も上がった感じで、読みやすさも倍増しています。読み終わって「あれ?どんな事件だったけ?」と記憶が薄れてる位、本と些細な事件の羅列なんですがそれこそがこのシリーズの持ち味です。余程評判が良いのか、既に続編も決まっているそうです。さて次は何に拘った連作集でしょうか?今から楽しみです。

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コメント

こんばんは。
トラックバックさせていただきました。
表示されないようなので、URLを置かせていただきますね。
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投稿: 藍色 | 2009年5月23日 (土) 04時25分

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