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2008年5月12日 (月)

固茹でヤクザ物語(「炎の影」香納諒一)

以前このブログで今は亡き藤原伊織さんの作品を紹介した時「日本独自のハードボイルドの解釈はヤクザ(任侠道)にある」と独断と偏見に満ちた意見を書いたのですが、作日読み終えた本で再び確信を持ちました。その本とは香納諒一(かのう・りょういち)さんの「炎の影」という一冊です。香納氏の作品を読むのは「幻の女」(日本推理作家協会賞受賞)以来二冊目なんですが、「幻の女」はガチガチのハードボイルド過ぎて少し肩が凝る読了感でした。しかし今回の作品はイイ意味で肩の力が抜けて一皮むけた印象です。主人公はヤクザです。長年没交渉だった元警察官の父親の謎の死をきっかけに事件の深みにはまり込んでいきます。過去の事件やヤクザ同士の抗争もからまり物語は複雑になっていきます。ハードボイルドをベースにしたミステリーの色合いが強いですが、確実に筆力があがってるので、複雑な話を読み手を混乱させ事無く導きます。結構傑作の部類に入るのではないでしょうか?個人的には大満足の読了感でした。今回印象に残った言葉は「ほんとうは、たぶん大事なことってのは、俺たちがふだんやってること以外にあるのさ。堅気だろうと、ヤクザだろうと、同じだ。ほんとに大切な事など何ひとつ出来ず、日々のわずらわしい出来事にかかずりあって、ただせわしなく生きてるだけかもしれねえ。」というセリフです。全くその通りです。人生折り返し地点に差し掛かった今、非常に胸に染み入る言葉でした。

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受信: 2008年5月12日 (月) 14時14分

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藤原伊織 をサーチエンジンで検索し情報を集めてみると… [続きを読む]

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