« 名前は小さいが志はでかい蔵元(小左衛門) | トップページ | 問題作である事は間違いない(「この闇と光」服部まゆみ) »

2008年2月25日 (月)

知っている事と、知っている事を表現できる事は別の事(「楽園」宮部みゆき)

もう言うまでも無い程大人気作家宮部みゆきさんの大ベストセラー「楽園」を読みました。今更私がブログで取り上げなくとも、世の中の人達が何百とコメントをしている人気作品ですが、一応私もたまにはベストセラーを読むと言う事を知らしめる為にコメントします(なんじゃそりゃ)。さて内容は大大ベストセラーである「模倣犯」の主要登場人物であるルポライターが今回も大活躍します。目で見ていないものを絵に書き示す事が出来た不思議な少年が居ました。その少年は交通事故で亡くなるんですが、亡くなった後にその子の不思議な力に気付いた母親が、ぜひ息子の力が本物だったかどうか調べて欲しいと主人公に依頼に来ます。そこから物語りは一気に滑り出します。流石と言うか宮部氏の導入部分は毎回驚かされるほど自然で、先を読みたくなる興味性に溢れています。今回も直ぐに世界に入り込み、上・下巻という大作にも関わらず直ぐに読破してしまいました。しかしハッキリ言って世間が騒ぐほどの傑作ではありません。名作「火車」や先に挙げた「模倣犯」と比べるとかなりレベル的には落ちます。しかしその辺りに掃いて捨てる程居る作家の作品と比べれば、相当の出来栄えだと思います。非常に印象に残った言葉が二つ程あります。一つは「知っている事と、知っている事を表現出来る事は別なのよ」と言う言葉で、もう一つは「頭から否定するのは、頭から丸呑みにしてしまうと同じ事」という言葉です。両方共成る程!と唸らされてしまいました。今回の作品を宮部氏本人の言葉を借りて表現するとしたら「面白くなるだろうと頭で考える事と、実際に面白い小説を表現出来る事は別なの」と言う感じでしょうか?何か宮部氏の後書きを読んで、珍しく言い訳みたいな事が書いていあったので、自分でも今一つ実際に起こった事件を越えられなかった感じがあるのかなーと勝手に想像してしまいました。宮部氏の作品としては50点ですが、読み易さは相変わらず流石と感じさせてくれる作品でした。

 

|

« 名前は小さいが志はでかい蔵元(小左衛門) | トップページ | 問題作である事は間違いない(「この闇と光」服部まゆみ) »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 知っている事と、知っている事を表現できる事は別の事(「楽園」宮部みゆき):

» 宮城敷金礼金不要賃貸物件 [宮城敷金礼金不要賃貸物件一覧]
宮城の敷金礼金不要賃貸物件をたくさんご紹介しています♪ [続きを読む]

受信: 2008年2月25日 (月) 15時37分

« 名前は小さいが志はでかい蔵元(小左衛門) | トップページ | 問題作である事は間違いない(「この闇と光」服部まゆみ) »