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2007年12月27日 (木)

くぐりそうでくぐれない門

地球上に存在している生物の中で、種の保存や縄張り争い以外で同種を殺すのは人間だけです。しかも現在の殺人事件は何の理由も無く人を殺すパターンが増えていて、TVのNEWSを観ていてもげんなりする事が多いです。許せるわけではありませんが殺人理由として何となく理解が出来るのは、復讐と怨恨だけです。第三者からいわれの無い迫害や暴力をふるわれたときにどんな人間でもその相手にたいして恨みを抱きます。勿論程度の差はあると思いますが、この理由が一番理解は出来ます。一人の男がどうして殺人に至ったかを何十年というスパンで事細かに描いた本を読みました。東野圭吾さんの「殺人の門」という一冊です。直木賞を受賞してから出す本総てがベストセラー、加えて月9で「ガリレオ」がドラマ化され大ヒット!飛ぶ鳥を落とす勢いとは正しくこういう状態を言うんではないでしょうか?さてその数年前に書かれたこの本ですが、飛ぶ前の屈折した状態の一冊という感じです。もともと筆力はある人なので安心して読めるという点は変わっていないですが、主人公の馬鹿さ加減にどうにも納得がいかないし、逆にその主人公を生涯に渡って陥れる小ズルイ友人役も、そこまで賢いなら最後の時ももっと上手に手をうっていてもおかしくないはずなのに、そこだけは簡単に犯罪者となる点は物凄く納得いきませんでした。加えて結末というか主人公が殺人の門をくぐってしまう理由も、途中で何となく想像がついてしまいます。他の人が書いた作品ならソコソコの評価を得られる一冊かもしれませんが、東野氏の本として読むとかなり物足りない気がします。ハードルが上がってしまった作家さんは大変ですね。

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