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2007年11月16日 (金)

京極風恋愛怪談

映画や小説の分野では今やJホラーという分野が花盛りです。日本は勿論世界中で日本のホラーワールドが認められ映画化されています。私もホラーは映画・小説とも大好きなので新しいのを見つけては見たり読んだりしています。確かに斬新な内容だったり、特殊分野(特に理科系)の専門知識を織り込んだりして、それぞれが自分の持ち味を活かした作品で楽しませてくれています。しかしどんなに新しい事を書いても、やはり日本人の根底にある恐怖は昔からある怪談につきます。その分野の第一人者と言えば京極夏彦です。言わずと知れた京極堂シリーズで世間をアッと言わせた人物です。そのシリーズモノとは別に怪談を京極風にアレンジしたシリーズも書いています。短編集は「巷説百物語」シリーズで、長編は東海道四谷怪談をベースにした「わらう伊酔右衛門」です。その延長上にある長編「覗き小平次」を読みました。今作品のベースは(山東京伝)の復讐奇談安積話を始めとする「小平次モノ」と呼ばれる男幽霊話だそうです。前作の「伊右衛門」よりはレベルは落ちますが、今回も十分楽しませてくれます。怖いか?と聞かれればそれ程怖くはないです。どちらかと言えば怪談の体を借りた歪んだ恋愛モノという感じです。個人的には最近の京極堂シリーズよりこちらの方が数倍楽しめました。この作品は山本周五郎賞を受賞しています。前作では泉鏡花賞を受賞していましたから凄い事ですね。京極夏彦の筆にも色気があるんでしょうが、やはり日本古来の会談には怖さと怪しい色香が漂います。ぜひ読んでもらいたい一冊です。京極作品の中ではかなり読み易い本になってますので。

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