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2007年10月30日 (火)

ライトな反戦小説

昨日紹介した沖縄を舞台にした「ホテルハイビスカス」には、直接的では無いですが戦争が残した爪跡みたいのものが淡々と描かれていました。偶然と言うか続けて戦争をテーマにした小説を二冊続けて読みました。本日は一冊目である荻原浩さんの「僕たちの戦争」を紹介します。荻原氏の作品を読むのは「ハードボイルドエッグ」「噂」「明日の記憶」についで四作目です。一冊毎にテーマが結構富んでいて、ミステリー作家とかいう感じの○○作家という呼び名が付けられない作家さんです。筆力はあると思うし独特の文体も確立していていいのですが、個人的には作品によって面白かったりそうでなかったりという手放しで好きな作家さんではないです。さて今回はというと、どちらかと言えば今ひとつ感の読了でした。内容は戦争時代を生きていた青年と、現代のフリーターの青年がタムスリップして入れ替わり、それぞれが違う世界で感じた事を対比して描いてあります。まーテーマとしては昔から良くある様なベタな感じで別段新しさや斬新さは感じません。戦争と言う大きな舞台をベースにして二人の若者の成長を浮き彫りにしてあります。それ故に声を大にして反戦を訴えたり、戦争の悲惨さを全く訴えてはいません。その辺りのライトさが荻原氏の持ち味なんだと思います。印象に残ったのは戦争時代から現代に来た若者が「俺達が命を捨ててでも守ろうとした日本がこんな状態とは」と現代を嘆くセリフです。現代に生きている日本人の一人としてこのセリフには少し身につまされました。明日はもう一冊の戦争をテーマにした本を紹介します。

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