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2007年9月13日 (木)

見立てが違ってました

熊という動物は不思議な扱いをされています。一般的なイメージでは獰猛で、時には人を襲う危険な動物とされているのに、テディーベアーなんていう可愛らしい名前を付けられて世界中で愛されています。その他の獰猛な動物、例えばトラやライオン・狼や蛇などは、怖い動物というイメージだけはあるのですが、熊の様に別ベクトルの愛らしいキャラで表現される事はありません。改めて考えると熊は不思議な存在です。そんな愛らしい熊のイメージを全面に出した表紙の本を読みました。ショッキングイエローとも言っていい程の鮮やかな黄色の背景に、可愛いらしいテデイーベアーのぬいぐるみがデンと座っています。何も知らずにみたら、子供の読む絵本だと勘違いする表紙です。しかし内容は少しダークな寓話集です。作家は「煙か土か食い物」でメフィスト賞を受賞してデビューした舞城王太郎(まいじょう・おうたろう)さんです。デビュー作は前にこのブログでも書いたのですが、兎に角インパクトがある文体を書く印象があります。確かその時サリンジャーに似ていると書いています。今回はサリンジャーではないですが、英文学にかなり影響を受けたと思われる文体です。一見ハチャメチャな内容と見せかけて芯は通っている不思議な世界です。書いてある内容は猟奇殺人だったりするのに、何故かドロドロはせず非常に乾いて無機質な印象を受けます。世間で言われている様に誰にも書けない舞城ワールドです。デビュー作ではここまでの作家になるととは全く感じませんでしたが、今や三島賞や芥川賞まで受賞する作家になるなんて・・・。完全に私の見立て違いでした。今後も要チェックの作家です。今回読んだタイトルは「熊の場所」と言います。嵌るか嵌らないかはあなた次第です。

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