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2007年9月21日 (金)

人生の句読点

先日書きましたが今月遂に40歳になりました。40歳という年齢は自分が想像していた以上に区切りの年齢な気がします。ここ数日様々な事を考えています。男である私でもこんなにも考えるのですから、女性の40歳というのはまた感慨深いものがあるのではないでしょうか?バツイチ・不倫中の40歳のしがないカメラマンの女性が主人公の本を読みました。乃南アサさんの「ピリオド」という作品です。物語は主人公の周りで起こる様々な何気ない日常生活を中心に進んでいきます。一応ミステリーぽく殺人事件は起こりますが、その話はそれ程重要な事ではありません。もっと日常に根を生やした事が物語りの中心にあります。癌で死ぬ兄・元同級生の義姉の存在・その子供達・そして仕事などが彼女の日常に様々な問題を投げつけてきます。彼女が望む望まないに関わらず、区切り(ピリオド)をつけていかなければイケナイ場面にぶち当たります。悩み悔やみ苦しみ、彼女はその一つ一つに区切りをつけていきます。この物語はその一つ一つの区切りを付けていく彼女の生き様がメインの話です。取り立てて大きな事件が起こるわけではないんですが、最後までグイグイひき込ませる文章力は流石です。以前このブログで(風紋)(晩鐘)という傑作を紹介しましたが、路線としては同じ気がします。個人的に物凄く印象に残ったのは、何十年も帰っていなかった故郷の家を処分する為に住む人の無い無人の家に入った時の描写です。住む人も帰る人も無くなった家の荒廃した姿を見て、主人公が過去を懺悔し、母を振り返るシーンは胸が苦しくなります。そこで絶妙のタイミングでかかってくる不倫相手が死んだという刑事からの携帯電話。上手い!上手すぎる。乃南さんのアザトいという位の上手さ。感服です。男性が読んで面白い本では無い気がします(私も男性ですが例外です)。人生の区切りをつけるのも難しいですが、文書に打つ句読点も難しいです。何時までたっても上手に打てません。才能無しですね・・・。

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