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2007年8月13日 (月)

分ると分らないのボーダーライン上の話

世の中にカルトと呼ばれる物があります。宗教的な何か危険で怪しげな物の代名詞的な使われ方が一般的ですが、映画や本などの芸術的分野でもカルトという言葉は良く使われます。しかし表面的な部分だけを真似しても本当の意味でのカルトにはなりません。なので最近は後世まで残るような(カルト物)は滅多にお目にかかることはありません。ではカルトの定義ってどんなのでしょうか?私個人の意見で言うと世界観が奇天烈で訳が分らないというのが一番大事な気がします。それでも訳が分らないという線引きは微妙で、本当に分らないだけでは只の意味が無い作品になってしまいます。あくまでも分ると分らないのボーダーライン上にあやふやに存在するという事が大切です。昨日読んだ本はかなりカルト小説と読んでも良いのではないかと思う怪しさに溢れていました。「姉飼」で日本ホラー小説大賞を受賞してデビューした遠藤徹さんの「弁頭屋」という本です。タイトルからしておかしいですよね?弁当ではなく弁頭です。そのタイトル通り弁当を人の頭に詰め込んで売っている美人姉妹の話や、電化製品に恋する夫婦の話。ピンクのダニが世界を覆い尽くす話など、理解不可能な世界観の話が5話収められている短編集です。怖いか?と言われれば全くです。只只不可思議で奇妙な話の羅列です。ストーリー性もあまり感じられないので、読むのに苦痛な人には全く何が面白いのか分らない本だと思います。正しくこれぞカルト小説だと思います。それなりに楽しく読みましたが、決して人には薦めないし、自分でも読み返すことは無いと思います。でも掃いて捨ててしまう本では無く、何処か記憶の端にこびり付いて残ってしまう妙な感じです。作者である遠藤さんの脳の中を覗いてみたい気が物凄くします。梅図かずおさんとイイ勝負ではないだろうか?一人納得して完結しました。

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