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2007年8月 4日 (土)

本家の安定感

最近密かに流行っているノスタルジックホラーの本家である朱川湊人(しゅかわ・みなと)さんの、第133回直木賞受賞作である「花まんま」を読みました。今年初めに朱川氏のデビュー作「都市伝説セピア」と偶然出会い(必然だったかも)、一遍に朱川氏の世界観の虜になりました。その時点で全く認識が無かったのですか、調べてみると直木賞まで受賞しているではありませか!早速古本屋で探してみたら偶然にも一冊見つけることが出来ました。これは読めという暗示と思い早速購入しました。基本的にはデビュー作と同じテイストですが、流石に三作目なので文章力も構成も格段と手馴れた感が出ています。舞台を大阪の路地裏に絞った点も、短編でありながら全体の統一感を生み出しています。ホラーと聞くと(特に最近のは)、残酷で血みどろみたいな話が多いですが、朱川氏の作品にはオドロオドロしいものは登場しません。ただ何処か切なくて悲しい不思議な何かが登場するだけです。その不思議な何かを通して人間の喜怒哀楽を上手に浮かび上がらせています。いや~本当に素晴らしい。未だ短編しか読んでいないので、ぜひ早いうちに長編を書いてもらいたいものです。それにしてもこの本の表紙でホラー小説とは誰も思わないでしょうね。私自身も朱川氏はホラー作家だとは思っていませんが・・・。

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