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2007年7月15日 (日)

小説の持つパワー

歴史上に残る大惨事や大事件というのがあります。私の生きて来たたかが39年の間にも幾つか起こっています。その瞬間はTVも新聞も人々の興味も最高潮に高まるのですが、嵐の去った後には関係者以外の人達の胸には殆ど何も残る事がありません。日々の何気ない日常に流されていきます。今回私が読んだ本は既にかなり話題でTV化までされた横山秀夫氏の「クライマーズ・ハイ」と言います。この本は1985年群馬県の御巣鷹山に日航機が墜落した大事故をベースに書かれた本です。確かに私も高校生くらいで記憶があります。しかしこの本を読むまでは殆ど思い出す事の無い程風化してしまっていました。あれだけの大事故にも関わらずです。恥ずべき事です。横山氏は小説家になる前に群馬県の上毛新聞と記者をしていました。その時の経験で警察関係の小説を沢山書いています。その時に日航機墜落事故の現場の取材もしたそうです。なので物語自体はフィクションでも流れている肌触りは完全なるノン・フィクションです。横山氏お得意の事件や事故そのものに焦点をあてるのでは無く、その事件の裏で巻き起こる複雑な人間関係をじっくり描いています。小説としてもかなりの出来栄えです。加えて一般の人々の記憶から風化してしまった事故を忘れさせない為のパワーも物凄く感じさせます。人の命の重さをじっくり考えさせられました。あー何か自分の小ささを突きつけられた気がして凹みました。どの作品も外れの無い横山氏ですが、今回はその中でもかなりの傑作の部類に入る本だと思います。小説が持つパワーに久しぶりに圧倒されました。

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受信: 2007年7月17日 (火) 09時18分

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