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2007年7月16日 (月)

(裏)一週間

ロシア民謡の「一週間」は皆さん子供の頃から何度も聞いた事があると思います。月曜日に市場へ出かけ~♪という始まりの例の歌です。ツッコミ所満載の陽気な歌なので数々の替え歌が到る所で歌われています。意味の良く分らない歌なのですが、何処か明るいイメージだけはビシビシと伝わって来ます。その一方同じ様に一週間を歌ってる名作ブルースがあります。T・ボーン・ウォーカーというモダンブルースの創世者が原曲の「StormyManday/ストーミーマンディ」という曲です。簡単な訳詞を掲載すると(彼らは荒れっぱなしの月曜日と言うが、火曜もけっこう最低だ。水曜日はもっと酷いから、木曜には哀しくなっちまう。金曜には金が飛んでいく、土曜には遊びに行く。日曜には教会に出かけ、ひざまずいて祈る・・・)ざっとこんな歌詞です。何かダークというか救いの無い歌ですよね。そんな救いの無いブルースの曲をタイトルにした本を読みました。その名もズバリ「ストーミーマンディ」と言います。作者は「邪光」でホラーサスペンス大賞を受賞してデビューした牧村泉(まきむら・いずみ)さんと言います。デビュー作も既に読了済みですが、ホラーというよりは筆力でグイグイ読ませるタイプだという印象が残っています。さてこの新作ですがタイトルだけで思わず購入したのですが、今ひとつ何が書きたかったのか伝わりませんでした。文章力もあるし謎の提示の仕方も悪く無いのですが、今ひとつ何処に焦点を当てていいのか読み手が迷うような気がします。タイトルの様に救い様の無い人間模様を書きたいのであれば中途半端だし、ミステリーとしては謎が浅すぎる気がします。未だ三作目なので模索中だとは思いますが、やはり牧村氏の良さは人間をじっくり書き込む点にある気がします。ミステリーやホラーというジャンルに囚われるのでは無く、もっと人間臭い話を書いて欲しいものです。期待しています。

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コメント

なんとも救いのない一週間ですが、多くの現代人たちは同じ想いを抱いているのかも・・・。
それに比べたら私の一週間なんぞノーテンキなものでございます・・。

投稿: 酒飲み箏弾き | 2007年7月16日 (月) 22時56分

全くその通りですね。かなり楽天家の私でも昨今の苦境を考えるとストーミーマンディの様な心境かもしれません。ノーテンキと感じられる酒飲み琴弾きさんは幸せという事ですね。

投稿: マグ | 2007年7月17日 (火) 00時02分

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