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2007年5月10日 (木)

怪談とは総てを語らない事

色んな意味で異才と言う称号が似合う岩井志麻子(いわい・しまこ)さんの「薄暗い花園」を読みました。このブログでも何度も取り上げている名作「ぼっけぇ、きょうてぇ」で作家デビューしょたのですが、デビュー作が岡山弁を使って尚且つ時代設定が明治や昭和初期だった為、その後の作品は殆どが同じような設定で書かれていました。しかしどの作品もレベルが高く決して同じ事を繰り返していただけではありませんでした。さて今回呼んだ「薄暗い花園」は、(恋愛小説を除いて)私にとっては岩井さんの現代小説は初めての体験でした。しかも怪談集です。10ページ位の本当の短編が24編収められています。どの話も何気ない日常生活の隙間に起こる不思議な話を脚色する事無く淡々と書いてあります。私達が存在する(こちら側)と、何者か(霊や不可思議な者)が存在する(あちら側)は背中合わせで、ふとした瞬間にリンクし存在を確認しあう。決して物凄く恐怖を描いているんでなく、説明できない異物として書いてあります。枚数の短さもあり殆ど説明がされていません。その短さが逆にジンワリとした違和感を何時までも読み手に残します。怪談とは正しく総てを語らない所に怖さがあるという見本みたいなものです。全体を通して悪くないんのですが、やはり岩井さんは岡山弁で書く恐怖の方が凄みがあります。内容的には可もなく不可もなくといった感じですが、読む側の感性の深さで感じ方の違う作品だと思います。本文とは全く関係ないですが、白浜美千代さんという方が書いた昔の幽霊画みたいな表紙は痺れるほどカッコイイです。明日は続けて読んだ岩井氏の別の短編について書きます。

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