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2007年5月18日 (金)

卑怯だけど許す

映画にしても小説にしても漫画にしても、主人公に近い位置に居る友達や彼女や家族が死ぬという設定は私の中では「卑怯な設定」と呼んでいる。余程冷たい人間でなければ物語の終盤で、それなりに感情移入が出来上がった登場人物の死というのは泣けるものです。ベタな設定だけに取り扱いを間違えるとかなり危険な物です。今までに一体何千の話で使われて来ただろう設定にサラッと手を出したのが、昨日から続いて紹介している大崎善生氏のフィクション二作目「アジアンタムブルー」という小説です。一応流れとしては一作目「パイロットフィッシュ」の主人公の7年前程前の設定です。脇に出てくる人達も同じ設定で出てきます。大まかなストーリーは癌で余命僅かと宣告された彼女と主人公の死を迎えるまでの何気ない日常を淡々と語る話です。先ほど言ったように過去に一体何千話と書かれたベタな内容ですが、大崎氏の文章力の凄さで思わず泣かされてしまいました。何時の間にか物語りの中に引きずり込まれ、登場人物の気持とリンクし自分の事の様に泣かされてしまいました。悔しい!でも嬉しい悔しさです。個人的には大傑作の一冊です。世間の評価が高いのは「パイロットフィッシュ」みたいですが、私は完全に「アジアンタムブルー」に軍配を上げます。何でも阿部寛&松下奈緒のコンビで映画化されたそうです。美男美女過ぎます。イメージと違うと感じるのは私だけでしょうか?こんな素晴らしい名作を只のラブロマンス映画にしてしまわない事だけを願います。後世に語り継がれる名作だと思います。この作品に出会えた事を感謝です。

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受信: 2007年5月18日 (金) 15時42分

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