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2007年2月28日 (水)

笑って・泣いて・演歌して

第18回山本周五郎賞を受賞して映画化もされた「明日の記憶」の大ヒットのお蔭で一躍話題の作家になった荻原浩(おぎわら・ひろし)さんの「ハードボイルド・エッグ」を読みました。タイトルからしてハードボイルド好きの心をくすぐるので、何時か読みたいと思っていた本でした。要約古本屋で発見したので貪るように読みました。いきなりのフィリップ・マロウ節に思わずニンマリ、加えて現実には全くカッコよくない主人公の日常にクスクス笑い、そして有り得ない相棒の出現に大爆笑。いやー前半は本当に笑いの連続です。このままお笑いで終わるのか?と思ったら、途中からはチャンとしたハードボイルドミステリーとして形成されていきます。この時点で終わっても結構良く出来た物語として評価出来るのですが、そこは荻原氏の持ち味である泣かせ所が最後に用意されています。以前藤原伊織さんの本を紹介した時に、日本古来の任侠の世界とハードボイルの世界に共通項があると書きましたが、今回は演歌の世界が最後に思い浮かびました。人情深い点や想いを我慢する(ハードボイルドの世界では痩せ我慢と言いましょうか?)点は、何かハードボイルドの世界と通じる気がします。荻原氏の作品は未だこの一冊しかしか読んでいませんが、面白かったので捜して読んでみます。この本は必ずチャンドラーの本を読破してから読む事をお薦めします。そうした方が笑いの大きさが変ってきますから・・・。

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