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2007年2月 3日 (土)

一億総精神病

将来の明るい見通しも無く、仕事や家庭生活に追われながら生きている現代人は物凄いストレスを抱えて居ます。一昔前の日本人の生活と比べれば格段と生活水準も向上しているのに何故でしょう?経済的安定は精神の安定を産まないと言う実証でもあるのかもしれません(逆に言うと生活に追われていると悩む暇が無いという事でもあるのかもしれません)。しかし精神病とはなんでしょう?勿論重度の物は除きますが、昨今の大半の方が抱えている心の病は果たして精神病とよべるものなのでしょうか?そんな事を深く考えさせられる本に出会いました。奥田英郎さんの「イン・ザ・プール」という本です。既に三木聡監督・松尾スズキ主演で映画化もされ世間的には認知度の高い作品です。加えて続編である「空中ブランコ」という作品で第131回直木賞まで受賞しています。遅ればせながら読みました。奥田氏の作品はは「邪魔」と「最悪」しか読んでいなのですが、どちらの作品も新人とは思えない筆力で、普通に居そうな人達の心情をリアルに浮き彫りにした重めの問題作でした。その流れでこの本を読むと少し肩透かしをくらいます。打って変わって軽いんです。しかしそれこそこの本の持ち味です。精神病と言う一歩間違えば重たいテーマになりがちな物を、主人公の荒唐無稽なイイカゲンさのお蔭で物凄くユーモラスに感じる事が出来ます。奥田氏の狙い通りの効果を生み出しています。人と違う事・何かに固執する事、それを精神病と思えばそうなのかもしれませんが、考え方一つ変えれば個人の嗜好や性格の一つでしかありません。主人公の精神科医は患者よりぶっ飛ぶ事により患者の気持の開放をさせてくれます。新たな治療法です。人は誰でも何かが気になったり、何かに拘ったりします。そう言った意味では皆精神病です。そこを気にするかしないかだけのほんの少しの差だけです。少しでも自分は他と違いおかしいのでは?なんて悩んでいる人にはお薦めの一冊です。気分が軽くなる事間違いありませんよ!

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