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2006年12月21日 (木)

ミステリーに酒はつきもの

ハードボイルドやミステリーをよく読んでいると様々なお酒が登場します。海外物は当然洋酒になります。ハードボイルドならバーボン、洒落た小説ならカクテル・スパイ小説ならスコッチといったところが定番でしょうか。今でこそ日本も豊かになり世界で一番珍しいお酒が集まっている国となったので、小説に出てくるお酒の名前を見つけたら殆どのお酒が簡単に手に入れられます。しかし昔はそうではありませんでした。勿論自分が子供だったせいもありますが、珍しいバーボンの名前を見つけたりすると必至になって捜した物です。その当時知った(オールド・グランド・ダッドの114)なんかは未だに想い入れの強い大好きなバーボンとなっています。さて日本のミステリーではどうでしょう?今までに何百冊と読んできましたが、あまりお酒が登場するシーンは少ない気がします。出てきたとしても銘柄や種類をあまり特定していない気がします。日本ではあまりお酒を重要視していないみたいですから、私の好きな日本酒となれば尚更です。日本の小説なのに(時代物は別として)日本酒が登場する小説が少ないのは物凄く寂しいです。今の日本における日本酒の地位を小説の世界でも突きつけられた状態です。しかし嬉しい小説を一冊読みました。鯨統一郎(くじら・とういちろう)氏の「九つの殺人メルヘン」という本です。タイトルからするとお酒の香りなど全くしないですが、これが驚く事に日本酒の話や銘柄が満載のミステリーなんです。日本酒バーを舞台にして毎夜繰り広げられる未解決事件の推理合戦の短編連作集です。話が代わると新しい銘柄の日本酒が登場します。出てくるお酒は東一・世界統一・春霞・桜川・男山・千寿白拍子・白真弓・天狗舞・越の寒梅などです。超有名銘柄から結構マニアックなものまでバラエティーに飛んでいます。作者である鯨氏が日本酒大好きなのが良く分る選出になっています。只この本が書かれたのが1999年なので、日本酒の銘柄の選出が少し古いのが残念です。私に書かせて貰えるなら最先端の日本酒の選出になるのに・・・。その前に小説が上手く書けないと無理ですがね。肝心の内容はボチボチといった感じですが、日本酒とグリム童話の新しい解釈という点に興味がある人には楽しめる作品となっています。

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