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2006年11月 6日 (月)

連作ミステリーの女王

小説のスタイルというのは多種多様になってきました。前ににも言いましたが驚く程の数のミステリーが出版されるのですから書き手の側も他と違う物を書こうと大変です。そんな中で連作ミステリーというジャンルがあります(別にミステリーだけの分野ではありませんが・・)。要は短編をつなぎ合わせて一つの大きな話に纏めるというジャンルです。一つ一つの短編も出来がいいのですが、大きな主題も良く練られており読んだ後に結構感心させられたりします。昨日そんな連作ミステリーである柴田よしきさんの「残響」を読了しました。柴田さんは様々な作風を書ける数少ない作家の1人です。ハードボイルドあり・SFあり、ミステリーあり、恋愛モノありで読むたびに違う顔をみせてくれます、そんな中でも柴田氏の連作小説はかなりのレベルの物が多い気がします(個人的意見ですが)。過去にも「桜さがし」「ふたたびの虹」「貴船菊の白」など連作の佳作を多数出版しています。どれも読み終わると「上手いなー」と思わず声に出てしまう程練られた作品です。私の記憶ではこれだけ漣作を出している作家は他に見当たりません。そう考えると柴田氏はこの分野が得意なんだろうと思います。現に読者の評判もいいですからね。この「残響」という作品も過去の苦痛から逃げる為死んだ人の残した声が聞こえるという特殊な能力に目覚めた主人公が、様々な事件を通して痛みから立ち直り自立していくという話です。スタートは何かSFチックというか超能力モノなんですが、大きなくくりは1人の女性の立ち直りの物語として纏めあげています。本当に上手いです。一つ一つの話も短くて読みやすいので、普段あまり読書しない方でも楽しめる作品となっています。

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