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2006年11月28日 (火)

二度と会えぬ人や土地への思慕

「二度と会えぬ人や土地への思慕」という日本語を英語に直すと「サウダージ」と言うそうです。同名タイトルの本の一ページ目に記されていました。この本は垣根涼介氏のシリーズ物の三部作目です。一作目が以前紹介した「ヒート・アイランド」・二作目が連作短編集の「ギャングスター・レッスン」です。二作目は未読なんですが、話の繋がりとしては飛ばしても大丈夫そうなので三部作目を先に読みました。この作品は前作「ワイルド・ソウル」が世間的に大反響を呼んだ後の第一作目だったのでかなり期待はしていました(「ワイルド・ソウル」は大藪春彦賞・吉川英治文学新人賞・日本推理作家協会賞の三冠を獲得しました)。前作のイメージで読み出したら想像と違い今までに無い軽いテイストで物語が進んでいきます。登場人物はシリーズ二作品と同様の三人と、今回の話で重要な役割を果たす南米出身の男女で殆どが〆られています。あくまでもベースはクライムノベルなんですが、今回は主人公それぞれの恋愛話が核になって話は進みます。この辺が好き嫌いの分かれる点である事は間違いないでしょう。私個人としては許せる範囲です。次作も同じティストだとガッカリするかもしれませんが、今回限りならこれもありかと思います。作者自身も読者の反発(?)を予想してか、とある雑誌のインタビューで「この作品はハードボイルドの下地を借りた恋愛小説です」と断言していました。現に私自身も最後はグッときました。注意ですがこの本を読む時は必ず一作目の「ヒート・アイランド」は読んでください。欲を言えば傑作「ワイルド・ソウル」も読んでください。何故かと言うと、南米から来た男女が何故そこまで狂気に走るかが、「ワイルド・ソウル」で書かれているブラジルでの地獄の様な生活が根底にあると理解してからの方が感情移入出来ますから。

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