« 雨後の竹の子が立派に育った例(「Dreaminng Wide Awake」 Kizz Wright ) | トップページ | 今更ながら最高傑作に出会いました。 »

2006年9月 1日 (金)

灯台下暗し

横山秀夫氏の「震度0」(2006年このミステリーが凄い第三位)をたった今読み終えました。絶妙なタイミングでTVのNEWSから「本日は防災の日」ですとアナウンサーの声が聞こえてきました。何が絶妙かというとこの本の設定日時があの阪神淡路大震災の朝だからです。前情報で震災の話と聞いていたのでそんな気分で読み始めたら全く想像と違うミステリーでした。確かに設定は大震災の朝からスタートします。その朝に一人の県警警務課長が失踪します。その失踪事件が県警の中を大きく揺らします。キャリア組エリート・準キャリア組・地元ノンキャリア組それぞれの思惑やプライドが交錯し事件をより複雑にしていきます。お互いの腹の探り合いの心理戦です。そこに指名手配犯や地元金貸しとの癒着・数年前の選挙違反の問題などが複雑に絡み合ってきます。ゴチャゴャに縺れた糸を横山氏はラストに綺麗に解きます。この辺は流石としか言えないですね。文中に「大地なんて脆いもんだ・・・・。警察組織も同じだと思った。日頃は(一枚岩)を装っているが、ひと揺れくればこのざまだ」とあります。この部分が言いたくて大震災という設定を持ってきたんだと実感させられます。フアンの間ではこの扱いにかなり賛否両論あるみたいですが、私自身はイイのでは無いかと思います。登場人物達の滑稽なまでの心理戦が隠れ蓑になって真実が中々見えてこないですが、事件の答えはよく見れば足元に普通に転がっているというのを旨く描いたイイ作品です。流石横山氏!

|

« 雨後の竹の子が立派に育った例(「Dreaminng Wide Awake」 Kizz Wright ) | トップページ | 今更ながら最高傑作に出会いました。 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 灯台下暗し:

« 雨後の竹の子が立派に育った例(「Dreaminng Wide Awake」 Kizz Wright ) | トップページ | 今更ながら最高傑作に出会いました。 »