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2006年9月 9日 (土)

早すぎても遅すぎても

物書きを生業としている人には様々なタイプがいます。一年に何作も書ける人・何年かに一冊しか書けない人様々です。読み手側としては面白ければ何の問題が無い訳で(発売する人達は別なんでしょうが・・)、何冊も書かれてもどれも面白くなければ逆に怒りが湧きます。私の好きな作家達にも物凄く遅筆の人が沢山います。しかし待たされただけの事はあり毎回何時出るか分らない次作を待ち焦がれる楽しみを味わっています。先日読んだ首藤瓜於(しゅとう うりお)氏の「刑事の墓場」も待ちに待った一冊でした。首藤氏は「脳男」という作品で第46回江戸川乱歩賞大賞でデビューした新人です。奇抜なタイトルからは全く想像出来ない内容のミステリー小説で、非常に楽しく読んだ記憶があります。業界での評判も良く異色の新人として話題を呼びました。この後軽いタッチの一冊を発表した後5年ほど名前を聞くことがありませんでした。乱歩賞からは6年経ちます。この間に何か特別な事情があったのかどうかは定かではありませんがかなりの遅筆です。そして待ちに待った新作が「刑事の墓場」でした。古本屋で見つけて早速購入しました。結果は?でした。プロットは最高なんですが内容と人物が物凄く薄いんです。能力がありながらも様々な理由でドロップアウトしたり爪弾きにされた曲者達が、一同に集められた今にも潰れそうな田舎の警察署が舞台です。そこで殺人事件が起こります。全くやる気の無かった男たちがそれぞれの能力を使い事件解決するという感じの内容です。もっとじっくり書き込めば物凄く面白くなった作品だと思うのに惜しいです。ワクワク感も足りないし、犯人探しとしても意外性は薄いです。6年待たされたからなのかどうか分りませんが、かなり期待はずれでした。でも才能のある人だと思うから余計に辛口になるんです。時間がかかってもいいので納得いく作品残してもらいたいものです。

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