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2006年9月 4日 (月)

データーから読み取れる未来

TVでは「ライブドア事件」の初公判のNEWSが流れています。久しぶりにホリエモンの姿も映っていました。ホリエモンのした事が良いか悪いかは司法の手に判断を任せる事にして個人的な意見は控えます。しかしひとつの時代を創りあげた事は事実です。若い人達の中にはホリエモンを目標にしている人も未だに沢山いると聞きます。所謂IT長者の行く末みたいなものを描いた一冊の本があります。服部真澄さんの「バカラ」と言います。服部さんと言えば「龍の契り」でデビューしました。この作品は何の新人賞を受賞したわけではないのにイキナリの出版で世間を騒がせました。日本人の読書離れが進んで新人は何かの賞を受賞してのデビューでないと中々売れないという現状の中、何の後ろ盾もなく登場しかなりの売上をあげた奇跡の一冊です。では只のラッキーかというとそうではなく本の内容自体も実際の世間の情勢をよく調べて、架空の話でありながらも本当にあった話のような空気感があり非常によく出来た話でした。その後も「鷲の契り」「デイール・メーカー」と意欲作を発表し、どれも非常に良く調べた上での興味深い経済書のようでした。以前にも書きましたが、感のイイ作家は近未来を予測するような作品を書くことがあります。揃えられたデーターから読み取れる未来を作品に変えます。服部氏は正しくそんな才能に溢れた作家だと思います。以前の作品にも総てそんな要素がありましたが、今回読んだ「バカラ」なんて本当に実感させられました。カジノ法案・スイス銀行の隠し金・IT長者の政治家との癒着など実際の世界でここ数年で耳にしたNEWSの事が事細かに書かれています。この本が書かれた時には未だNEWSにはなってなかった事実ですから予見していた事になります。凄い事ですね。ただ惜しいのは物語としては今までの作品の中では一番レベルが落ちます。次の作品に期待したいと思います。

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