« 不(枠)の39歳 | トップページ | 正統派の極み »

2006年9月17日 (日)

これぞ作者の真骨頂!

好きな作家の作品はかなり辛口採点になる私です。それでも好きだから手に取れば必ず総て読破する私なんですが、期待して読み出す分普通の作家以上に厳しい採点になります。逆を返せばその厳しい基準を超えて面白ければ、かなりイイ作品だという事です。さて最近辛口コメントばかり書いてきた真保祐一さんですが、昨日読破した「繋がれた明日」は久方ぶりの真保節炸裂の佳作でした。この作品はNHKでドラマ化もされてたので(自分は見ていませんが・・)、何かと話題の本ではあったのですが要約読む事が出来ました。ストーリーはシンプルです。ひょんな事から人を殺めてしまった主人公が少年刑務所から出所してから起こる様々な問題や心の葛藤・殺害された側との関係などをジックリ書きこんであります。特別大々的な事が起こるわけではありません、犯罪を犯してしまった人間の心情と世間の対応の冷たさを何気ない日常生活の中に綿密に織り込んであります。それ故にドキュメンタリーにも匹敵する真実味が感じられ、何時しか主人公の少年の胸の苦しみが自分の事のように染み入ってきます。罪はイケナイ事なのは当然ですが、何処まで罰を受ければ許されるのでしょうか?そんな答えの出ない質問を突きつけられる一冊です。これぞ真保祐一氏の真骨頂!!久方ぶりに大満足です。

|

« 不(枠)の39歳 | トップページ | 正統派の極み »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: これぞ作者の真骨頂!:

« 不(枠)の39歳 | トップページ | 正統派の極み »