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2006年8月21日 (月)

採点不能な新種小説

第十回日本ホラー大賞を受賞した「姉飼」を読みました。作者は遠藤徹さんと言い、現役の同志社大学言語文化教育研究センター助教授が本職の方です。岩井志麻子さんの「ぼっけぇきょうてい」以来の短編での大賞受賞作だそうです。本の装丁も私好みだし、様々な前情報を得ていたのでけっこう期待して読み始めました。結果はでした。山奥の過疎の村で年に一回開催される奇妙な祭り、そこで売られる怪しげな生き物、閉鎖的な村人達の態度など、設定は物凄くいいと思います。言語文化を研究しているだけあって実際一昔前の山奥の村であったような祭りの語り口は、それだけで読み手を異界へ引きずり込みます。導入部分は百点なんですが、物語としては膨らみが全く無い気がしました。もしかしたらそんな事は全く必定が無く、作者はこの異形の生物を書きたかっただけなのかもしれません。ホラー大賞の審査員である高橋克彦氏曰く「ひょっとすると百五十点かもしれないし、もしかすると七十五点かもしれない。兎に角私の想像を越えた小説である事には違いない」と。正しく言い得て妙です。既成のカテゴリーのホラー小説には組み込めない怪作であることは間違いないです。でも癖になる人はいるんでしょうね。何か初めて日本人がコカコーラを飲んだ時に似てる気がします。初めは一口で吐き出した人が殆どだったそうですが、今となれば国民的飲み物ですよね。遠藤氏の作品も何時か万人に受け入れられるのかもしれません(難しいけど・・・)

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