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2006年4月18日 (火)

救いようの無い暗黒

深町秋生さんの「果てしなき渇き」を読み終えました。この作品を読もうと思ったのは「第三回このミステリーが凄い」大賞受賞作品だったからです。書評では日本版(ジェームズ・エルロイ)という評価をする人が沢山居ました(「L・Aコンフィデンシャル」や「ブラックダリア」などの現代ハードボイルドの第一人者です)。その評判通りお約束の「暗黒小説」でした。女性の方や暴力描写が得意ではない方は決して読まない方がイイ作品です。似たような作風の人と比べると、花村萬月氏には哲学があり、馳星周氏はクールでスタイリッシュです。では深町氏には何があるかというと(人間の欲望丸出し)さが剥き出しで描かれています。人間は誰しも破壊願望や抑え様の無い欲望があります。普段は理性で抑えていますが全く無い人など居ません。そのタガが外れた男の姿を飾る事無く書き殴っている感じの作品です。内容に新しさなどは全く感じませんが圧倒的なパワーと新人離れした筆力には将来性を感じます。元々この賞は他の賞では拾われない「ある部分」だけでも納得させる力のある原石を拾い上げるという趣旨で始まったのですから納得の作品では無いでしょうか?読み終わったて犯人がわかっても何時までも「救いようの無い闇」が開いたままです。主人公と同じように傷は癒えません。気分が滅入っている人は読むべからず! 

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