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2006年4月 6日 (木)

劇場型犯罪の頂点

皆さんは「劇場型犯罪」という言葉を知っているでしょうか?普段あまり耳にする言葉では無いので知らない人が殆どだと思いますがミステリーの世界では良く出てくる言葉です。明確な定義は無いと思いますが主に「国民注視の犯罪や、マスコミで犯罪やその捜査状況が逐一報道され、不特定多数が巻き込まれ進行する。犯人側も犯行声明文などを送る」という特徴があります。実際の事件でも犯行声明文なんかはよく遣われますね。今回読んだ本は正に初めから最後まで劇場型犯罪の物語です。雫井修介氏の「犯人に告ぐ」とい本です。大藪春彦賞受賞の上「このミス第8位」「週間文集ミステリーベストテン1位」「週間現代最高に面白い本1位」「本屋大賞7位」と読者にもかなりの好評価を得た一冊です。帯にも「横山秀夫・福井晴敏・伊坂幸太郎」三氏が絶賛の評価をしています。そんな声達がなくても雫井氏の本はこれまで総て読んでいるの読んだとは思いますが、ここまで評価が高いと古本で安くなる前に読まなければと早速読みました。結果は傑作です。今までの作品も面白かったですが緊張感と一気読み感はこの本が一番です。犯人探しというよりは一人の刑事の生き方とマスコミの在り方を問う方に重点が置かれています。故に犯人逮捕はあっけないです。しかしそんな事はどうでもイイほど劇場型捜査が面白いんです。宮部みゆきさんの「模倣犯」の後半も劇場型犯罪ですが、軍配は雫井氏に上がります。新しい犯罪小説の形だと思います。もしかしたら雫井氏のミステリーはこれが頂点になるかもしれません。本人も自覚があるのか最新作は恋愛小説だそうです。兎に角読んで損の無い一冊です。お薦めのミステリーです。 

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