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2006年3月12日 (日)

メシ喰った

音楽のジャンルにパンクというのがあります。元々はセックス・ピストルズに代表されるイギリスのムーブメントから発祥した音楽です。その波を受けた日本人のミュージシャンも多数居ます。その一人に「町田町蔵」という人物が居ます。81年にINUというバンドの「メシ喰うな」というアルバムでデビューしました。その当時パンクブームの外側に居た私でも名前ぐらいは知っているバンドでした。しかし一部のマニアの間だけで話題なったぐらいで自然消滅のように消えていきました。何年も名前を聞くことは無かったのですが97年に「ぐっすん大黒」という小説で町田氏に再会しました。反社会のような事を唄ったパンクの人間に文学など書けるのだろうか?と半信半疑で読んだ覚えがあります。想像に反し物凄くまともな純文学スタイルの小説でした。世間的にも評価を受け「ぐっすん大黒」では(ドウマゴ賞)・「きれぎれ」では(芥川賞)を受賞しています。どちらも読みましたが私個人はそれ程はまるスタイルではありませんでした。しかし昨日「耳そぎ饅頭」というエッセイを読みました。これが実に面白い。日常の些細な出来事を屈折した視点で書き綴っています。デビューアルバムで「メシ喰うな」と言っておきながら日々の食事の話など偏屈に書いてあります。反社会をかかげたパンクスの現在を垣間見た気がします。町田康氏は間違いなく偏屈親父になるでしょう。

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