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2006年3月27日 (月)

ミステリーなのか?トリックなのか?

中古本屋の半額セールで連城三紀彦氏の「人間動物園」と「白夜」を購入しました。この二冊は2002年に出版されミステリー好きにはかなりの好評価を得た本です(「このミステリーがすごい」でも7位と31位にランクインされました)。連城氏は「変調二人羽織」で幻影城新人賞でデビューし「戻り川心中」で日本推理作家協会短編部門賞したミステリーの第一人者だったのですが、何を思ったかミステリーから突然離れて恋愛小説を書き出しました。しかし連城さんの凄い点は別の舞台である所で「恋文」という作品で直木賞まで受賞してしまいました。そして再びミステリーの舞台に帰ってきました。その作品がこの「人間動物園」です。はっきりいって連城作品を読むのはこの本が初めてです。世間の噂では「独特の文体が読みにくい」と聞いていたのですが自分にはかなり読み易かったです。二重・三重に仕掛けられたトリック。後半のたたみかける様な急展開。そして想像もつかないドンデン返し。かなり斬新な話です。トリッキーとはこういう文体を言うんだというお手本の作品です。その部分はかなり評価出来るんですが物足りない部分も沢山あります。人間描写が弱いんです。それ故に感情移入がしずらい。トリックを重視する人には名作なのは間違い無い作品ですが微妙な感情の変化を楽しむタイプには少し物足りない感のある作品だと思います。辞書でトリックを調べると①からくり・策略②いたずら とあります。ミステリーは①不可解な事②謎 とあります。この作品は正しくトリック作品です。忍者のからくり屋敷の様なからくりだらけです。

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